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三宅莉穂×「Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE」

“休み0日目体験”ができる、定時退勤で泊まるゲストハウス

author: 那須凪瑳date: 2024/08/11

思わぬ人との出逢い、異文化交流、併設されたバーでの自由なひと時……。実はゲストハウスは、「定時退勤」の夜を特別なものにしてくれる要素でいっぱいだ。
 
そこで、旅行が趣味で全国各地のゲストハウスによく宿泊するというアパレル店員の三宅莉穂さんと一緒に、定時退勤の夜、ゲストハウス「Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE」を訪れた。三宅さんが思う、定時で帰った夜にゲストハウスに宿泊する魅力とは?

三宅莉穂

1995年2月生まれ。千葉県出身。文化服装学院卒業後、アパレル販売員として働きながらInstagramを中心にインフルエンサーとしても活動。 最近ではモデルとしてZoffのwebページや丸ビルの広告などにも出演し、活動の幅を広げている。 趣味は旅行、カフェ巡り、音楽鑑賞など。

Instagram:@tariho29

オシャレなのに不思議と落ち着く「Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE」

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「Nui.」に到着。気温も涼しくて気持ちいい!

訪れたのは蔵前にある、“ゲストハウスブーム”の火付け役的存在の「Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE」(以下、Nui.)。プライベートでも「Nui.」に泊まったことがあるという三宅さんは、そのときの思い出を楽しそうに話してくれた。

――三宅さんはプライベートでも「Nui.」に泊まったことがあるそうですね。

はい。「Nui.」には、私の誕生日に夫と泊まりました。それ以前も併設されているバー&ダイニングを何度か利用したことはあったのですが、都内に住んでいることもあり、泊まるのってなんだかハードルが高くて……。でも、せっかくだから贅沢しちゃおうと思って、誕生日のお祝いで泊まったんです。

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――そのときはどのお部屋に泊まりましたか?

窓の外の景色がきれいな「リバービューダブルルーム」に泊まりました。窓から隅田川が見えるお部屋です。その日は1階のバーでお酒を飲んだあと、近くのコンビニに買い出しに行って、お部屋でゆっくり飲み直しました。

窓の外の隅田川や、犬の散歩をしている人を眺めながらゆったりした時間を過ごしたのが良い思い出です。「Nui.」をはじめ、多くのゲストハウスのお部屋にはテレビがないことが多いので、自然と会話が弾むんですよね。その日も、お酒を飲みながら会話を楽しんだり、次の日の計画を立てたりしました。

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今回宿泊する「エコノミーダブルルーム」

――今回は「エコノミーダブルルーム」に泊まっていただきます。ここはクイーンサイズのベッドで広々と寝られるお部屋ですが、いかがですか?

このサイズのベッドなら、仮に2人で泊まっても広々と使えそうでいいですね。基本的にお部屋ではダラダラしているので、大きいベッドはありがたいです(笑)。

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今日もお仕事お疲れサマ!

――三宅さんは宿を選ぶとき、どんな基準で選ぶことが多いですか?

私は雰囲気を重視しますね。インテリアも好きなので、家具にこだわっていたり、内装が自分好みだったりすると、泊まってみたくなります。特に「Nui.」は内装がとてもすてきですよね。天井が高くて開放感があるし、置いてある什器も大きくかっこいい。オシャレなのにどこか落ち着く雰囲気もあって、不思議と実家にいるみたいにくつろげます。併設されているバーでも、お客さんが皆さん自由にそれぞれの時間を楽しんでいて、「こんなに楽しくリラックスした気持ちのまま泊まれるんだ」と思うと、とてもうれしくなりますね。

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1階のラウンジは宿泊者以外も利用できる

――バー&ラウンジは平日の夜からさまざまな国籍のお客さんで賑わっていますよね。

今日(木曜日)も、海外のお客さんがたくさんいらっしゃいますね。以前宿泊したときも、日本の方はもちろん、海外の方などさまざまな国籍の方がそれぞれのテーブルで盛り上がっていて、その自由な雰囲気が好きでした。店員さんも接しやすいし、全体的にラフな雰囲気でとても落ち着きますよね。それに、エレベーターに乗ればすぐにお部屋に戻れるから、終電などを気にせずにギリギリまでお酒を楽しめるのもいいんですよね。

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今日はノンアルコールジンCeder's Pinkを使った「PINKY(ピンキー)」で乾杯!

思わぬ出逢い、異文化交流。ゲストハウスが“つなぐもの”

――ほかに「Nui.」だけが持つ魅力は何かありますか?

基本的にゲストハウスには海外の方も多く泊まっている印象ですが、「Nui.」は特に海外からの旅行客の方が多い気がします。以前宿泊したときも、エレベーターで海外の方と一緒になったりして、日本にいながらちょっとした“海外旅行気分”を味わえて、それも大きな魅力の一つだと思います。

――先ほども廊下に出たら、英語のラジオかポッドキャストの音漏れが聞こえてきましたね(笑)。

そうそう(笑)。いい意味で「プライベートな雰囲気が薄いところ」も、ゲストハウスの魅力の一つだと思います。みんなで“高め合う”というと言い過ぎだけど、なんとなくみんなでワイワイ泊まれる感じがします。そのきっちりしすぎない感じが自分にフィットしていて、とても好きなんですよね。

例えば以前京都のゲストハウスに泊まったとき。そこにはコタツがあったので、友だちとコタツでくつろいでいたんです。そしたら海外の宿泊客の方が「ここ入っていい?」っていらっしゃって。その日は金曜ロードショーで『魔女の宅急便』が放送されていたので、私の友だちと海外の方々と4人でコタツに入ってダラダラしながら『魔女の宅急便』を観たのはすごく良い思い出です。これも、ゲストハウスならではの体験だなと思います。

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――そういう“思わぬ出逢い”があるのも、ゲストハウスならではの魅力ですよね。

そうですね。そういえば、以前「Nui.」の系列店「Len 京都河原町」に泊まったときにも、思い出に残る出逢いがありました。

そのときは一人旅で、朝早起きして「Len」に併設されているカフェでモーニングを食べていたんです。早朝だったのでほかに利用者はいなくて空いていたのですが、カナダ人の女の子が「ここ、いい?」って、私の隣の席に座ってきたんです。その子はたまたま同じドミトリールーム(相部屋)に泊まっていた子だったので仲良くなって、結局その日は2人で京都を観光しました。あの時間に朝食を食べていなかったら、あの日に「Len」に泊まっていなかったら……、こんなすてきな出逢いはなかったと思うと、ゲストハウスっていいなと思います。ちなみに、私は英語がそこまで得意ではないのですが、フィーリングでなんとかなりました(笑)。

あくまで「拠点」。土地の魅力を知りたいなら、ゲストハウスへ

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宿泊者が利用可能なライブラリーには、コンセントも完備されている

――ゲストハウスには宿泊者なら誰でも利用できるキッチンやシャワールームがついているなど、共有スペースも充実していますよね。三宅さんは共有スペースも利用されますか?

もちろん使います。「Nui.」は、雑誌などが置いてあるライブラリー、自炊ができるキッチンスペース、隅田川やスカイツリーが一望できるルーフトップなど、共有スペースが充実していますよね。以前泊まったとき、夫と朝ルーフトップに行ったんですが、天気が良かったのでとても気持ち良かったのを覚えています。夜は初めて来ましたが、夜景がきれいですね。

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この日の隅田川には屋形船の姿も

あと地方のゲストハウスに泊まったときは、道の駅で買った食材をゲストハウスのキッチンで調理して食べたりもしました。ゲストハウスは旅の「目的」というよりも、「拠点」という感覚で利用できるのも好きなところです。ホテルだと寝るのが目的になりがちで、チェックイン後はお部屋にこもってしまうことが多いですが、ゲストハウスではやりたいことがたくさんあるんです。

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――やりたいことというと?

ゲストハウスはその地域のコミュニティ的な役割をになっていることもあって、ゲストハウスの店主と仲の良いミュージシャンがライブをしていたり、近所のレストランの店主が料理を振舞ってくれたりと、ゲストハウスの中だけでも楽しめることがたくさんあるんです。また、ゲストハウスは観光地から少し離れた場所にあることも多いので、周辺を散歩するだけでも楽しいと思います。以前、千葉県勝浦市にある平家のゲストハウスに泊まったときは、オーナーの方が裏庭で育てた野菜と、その日に釣ってきた魚で晩御飯を作ってくれたこともありました。そんなふうに、泊まるだけでその土地の良さや背景まで知れるのも、ゲストハウスならではの魅力だと思います。

あと、ゲストハウスにはフライヤーが置いてあることもあって、それを眺めるのも好き。近所でやっているイベントや展示などの情報もゲットできちゃいます。

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ライブラリースペースでフライヤーを発見!

「定時退勤」で、ゲストハウスに泊まる魅力とは?

――今日は定時退勤した夜に「Nui.」に宿泊していただきますが、どんなふうに過ごしたいですか?

せっかくなので、大好きなこの空間に浸りたいです。併設されているバーでお酒を飲んで少し酔っ払ったら、今日はそのままお部屋に行って、好きな音楽を流して何もしないでゆっくり過ごしたいです。

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――「Nui.」には自由な雰囲気が漂っていますし、内装もすてきなので、1泊するだけでもリフレッシュできそうです。三宅さんは、普段から定時退勤してゲストハウスに泊まることもありますか?

実は、何度も経験があります。よく「今日、仕事終わりそのまま新幹線なので」って言って、職場に泊まる用の荷物を持って行っています(笑)。定時退勤をしたらそのまま新幹線に乗り込むんですが、仕事終わりにそのまま活動し始めると、不思議と移動時間が休憩時間のように感じられるし、まるで“休み0日目”ができる感じがして、充実度がかなり上がるんです。

――“休み0日目”って、すてきですね。

それに定時で帰って宿泊すると、次の日がお休みだったら移動せずにそのまま遊べるから時間を有効に使えるんです。休み1日目を出発日にすると「早起きしなきゃ」とかって気が重くなりがちですが、定時退勤後の予定を立てておくと、その日の仕事も頑張れちゃいますよ。

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――三宅さんは、全国各地へ旅行に出かけていますが、当日のプランはどのように立てていますか?

先に泊まるゲストハウスを決めて、そこを拠点に次の日のプランを考えることが多いです。この間も小豆島に気になるゲストハウスがあったので泊まりに行ったんですが、そのときもそこを拠点に1日のプランを立てました。

ゲストハウスは駅から離れた場所にあることもあるので、その土地のよりディープな一面を知ることができると思います。私は、音楽フェスなど別の目的があるときは駅チカのホテル、旅の目的が決まっていないときは土地の魅力を感じやすいゲストハウスというように、使い分けていますね。

――そうやって使い分けるのは良さそうですね。

ゲストハウスでは、思いもよらぬ出逢いが待っているかもしれないし、非日常的な気分を味わってリフレッシュできるし、その土地の良さを一段階深く知ることもできると思います。皆さんにもぜひ、ゲストハウスでの“休み0日目体験”を楽しんでみてほしいです。

Nui. HOSTEL & BAR LOUNGE

住所:〒111-0051 東京都台東区蔵前2丁目14−13
BAR LOUNGE営業時間:08:00-00:30(0:00 LO)
BAR LOUNGE定休日:不定休
公式サイト:https://backpackersjapan.co.jp/nuihostel/

Text&Edit:那須凪瑳
Photo:押尾健太郎

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Beyond magazine編集者・ライター
那須凪瑳

音楽メディア会社で働いた後、フリーランスに転身。現在はカルチャーメディアを中心に執筆、企画、編集も。音楽をはじめとする「文化」が社会に与える影響に興味を持ち、日々その可能性を探究中。
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