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梶原由景が歩いて出会った美味しい店

サウナの帰り道、いつも諦めていたとんかつ屋へ

author: 梶原 由景date: 2022/01/02

ニュース番組にも取り上げられるほどのサウナブーム。御多分に洩れず僕もすっかりハマってしまった。ドラマ「サ道」の舞台にもなっている名店・上野「北欧」でプロデューサーの五箇公貴氏から直接手解きを受け開眼。さあ、サウナに行きまくるぞ! というところでコロナがやってきた。しばらく活動休止し去年の夏頃から本格的に再開。以来、多い時で週3回。忙しい時でもなんとか一回は行くようにしている。聖地と言われるサウナにも足を延ばし、静岡「しきじ」、熊本「湯らっくす」、佐賀武雄温泉「らかんの湯」にも行った。

普段は自宅から車で行ける温浴施設に通っているが、道すがらお昼にいつも行列のできている店があった。住宅街の交差点、コンビニや幾つかの商店はあるが、駅からは遠いしあまりに唐突な風景に何があるのだろうと前を通るたびに不思議に思っていたのだが、ある時そこがとんかつ屋だと分かった。何故こんなに人気があるのか。

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さあ、食べログチェックだ。どうやらじっくり時間を掛けて揚げる融点32℃の豚肉を使った数量限定のとんかつが評判らしい。映え、だろうか。というかもう5年以上前にミシュランに載ったそう。ビブグルマンかな。間違いなく美味しい店だ、そりゃ並ぶ。たまに空いてそうな時もあったので機会あれば食べてみたいなぁと思っていたけど、ドラマ「孤独のグルメ」に出てしまった。もう駄目だ。取り上げられた店にはファンが殺到。こちらも聖地巡礼というらしい。

とっくに諦めていたところ、ある日チャンスが訪れた。強い雨の日だったからか、サウナでととのった帰りに通りかかると、いつもの行列がない。今だ! 店内に滑り込むと、ウェイティングの椅子に数名。客席はカウンターのみ。そして当然満席で、食べているのは半数くらい。表を渡され、名前を書き待つ。すでにお昼の規定人数を超えたようで、やって来る人は断られ始めた。

ゆっくりじっくり揚げているんだろう、入店して実に待つこと1時間。やっとカウンターに着席し注文。だいたいの人がヒレ、エビフライ、クリームコロッケを頼んでいる。これ、孤独のグルメで主人公が食べていたそのまんまだ。巡礼者の方々とお見受けした。

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初訪問店で飛び道具はなし、ということでランチタイムのサービスメニュー「とんかつ定食」1100円をオーダー。本当はロースカツ御膳にしたかったけど初志貫徹。ロースとヒレはカツのサイズが選べる親切なメニュー構成だ。例の32℃を頼むも、それは揚げるのに1時間掛かるから、と断られるやりとりを横目で見つつ、ご主人のあげる所作など観察しながらさらに20〜30分程度待つ。

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ようやく丁寧に揚げられたとんかつが到着。一番安いサービスメニューなのに普通だと「厚切り」とわざわざ書くくらいのボリューム。これで1100円はすごい。脂に豚の風味が強い。ちょっと熟成させてる感じなのかな。美味過ぎるじゃないか。

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ソースも好みの甘辛タイプ(カツ自体は美味しくてもソースがやたら塩っぱ濃いところ、最近多い)。豚汁は具沢山で濃厚な旨味。いやぁ、大満足大満腹です。王道のロースもそのうち食べてみたいな。カツカレーも非常に気になる。しばらくは無理だろうけど、いつか必ず。できれば夜、ビールを飲みながら。

とんかつ しお田
とんかつ屋

住所:〒216-0006 神奈川県川崎市宮前区宮前平3-10-17
電話:044-877-5145
営業時間:11:00〜14:00、17:00〜20:00
休:火曜日、水曜日

※新型コロナウイルス感染対策のため、営業時間は変更の場合がございます。

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クリエイティブディレクター
梶原 由景

LOWERCASE代表。元BEAMSクリエイティブディレクター。ソニーとのデザインホテル・プロジェクトを行うなど異業種コラボレーションの草分けとして知られる。またルイ・ヴィトンとKDDIのモバイルコンテンツを手掛けデジタル、デザインからアパレルまで幅広い業界にクライアントを持つ。藤原ヒロシ氏とコンテンツサイトRing of Colourを立ち上げ情報発信中。
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