第2位：洗濯物を揺らして乾かすパナソニック「F-YHUX120」

・「除湿機能」では湿度を85％にした3畳ほどの部屋で30分後の湿度を計測。自動モードで取扱説明書通りの設定湿度なれば高評価

・「風の届きやすさ」では、フラップやルーバーの動きを細かく設定でき、洗濯物の量に合わせて風向きを変えられるかどうか検証する

・「操作性」では、主に操作パネルの使いやすさを検証。風向き設定などのわかりやすさなども評価する

・「お手入れのしやすさ」では、水タンクの取り外しのしやすさ、持ちやすさを実際に使ってチェックする ・「持ち運びのしやすさ」は、キャスターの動きやハンドルの使いやすさを検証する。重さが10kgを超えている製品が多いので重要だ

brand　パナソニック

Item　 F-YHUX120

price　6万円

一年中スピーディーに衣類乾燥できるハイブリッド方式の衣類乾燥除湿機。独自の「ツインルーバー」を搭載しており、独立した2つのルーバーが異なるスピードでスイングし様々な方向に風を届ける。洗濯物を揺らして広げながら風を送り込むことができるので、詰めて干しても洗濯物を揺らして広げながらスピーディーに乾かすことが可能。さらに「上下」と「左右」の風向きの組み合わせを設定することで、効率よくさまざまな位置に干した衣類に届くよう設計されている。

また、季節に適した衣類乾燥が行えるように、「梅雨」モードと「冬」モードを搭載している。「梅雨」モードでは衣類への湿気戻りを防ぎ、「冬」モードは部屋の湿度に配慮して運転するなど、部屋の状況に合わせて衣類を乾燥できる。

自動モードでは湿度を約55％に保つ。自動で運転したところ、49％まで下がっていた。ほかにすばやく除湿できる「強」、ひかえめの風で除湿できる「弱」モードがある。

ルーバーの動きが独自で、洗濯物の量にかかわらず、ムラなく風を当てられる。風も上下左右に動くので、自分で操作しなくても端から端まで届く。

上側にボタンが並ぶ。文字がズラッと並び、設定時に少し迷う。前面に表示されている「現在湿度の目安」は、遠くからでも見やすく、参考にしやすい。

２つの独立したルーバーがスイングしながら乾かす機構はユニーク。ただ、風向は下方面が弱く、上履きなどの乾燥には向いていない。

タンクは太い取っ手がついており、片手で持てる。ただ、タンクの形状が複雑だ。１カ月に１回程度、分解して洗う必要があるが、少し洗いにくい。

両脇に取っ手がついている。キャスターは左右に動くのみで、キャスターはとても滑らかに動く。前後には動かないので、前後に動かす際は持ち上げる。

２つの大きなルーバーがパタパタと動きながら、洗濯物を揺らしてしっかり乾かしていく。他社にはない独自の機構で、風の可動域が広い。カーテンレールや長押に干したり、室内用の物干し竿に干したり、床置きの前後2段タイプの物干しに干すなど、さまざまな衣類乾燥に向いている。上下だけでなく左右にも風がスイングするため、大量に干しても端まで風が届く。

ただ、床面などには風が当たりにくい。バスマットや上履きなどを床に置いても、床には風が届きにくい機構のため、そういったものは物干し竿などに干して乾かす。

また、ハイブリッド方式を採用していることもあり、衣類乾燥のモードも豊富だ。部屋の湿度に配慮しながら運転する「冬」モードや、衣類乾燥後の湿気戻りを防ぐ「梅雨」モードなど、夏だけでなく一年中使える。なお、「ナノイー X」を搭載しており、除湿だけでなく衣類の匂いや花粉対策などもできるのは嬉しい。

お手入れ面で使いにくさを感じたのは排水タンクだ。大きなハンドルがあり、持ち運びがしやすく、排水はしやすい。ただ、1カ月に一度はタンクのふたを外し、ぬめりを落とさなければならないが、凹凸が多く、洗いにくいのだ。特に排水口のところは細くなっており、手を入れにくい形状となっている。また、構造が複雑なフロート部分は外すことができず、そのまま洗わなければならないので、汚れを落とすのが難しく衛生面で不安になる。排水タンクについては、形状等を改善してほしいところだ。

使用しないときはコードをまとめて本体の裏側にかけておけるコードバンドがあり、使用しないシーズンも邪魔にならずに収納することができる。ユニークで他社にはない多くの機能を多く備えているので、除湿以外に除菌などのケアもしたい方に注目してほしい製品だ。

製品貸与：パナソニック