蒸気とヒーターを使って焼くことで、パンが劇的に美味しく焼けるスチームトースター。外はこんがり、中はしっとりとした食感が特徴です。人気が高いため、さまざまなメーカーから販売されていますが、ここ数年は高級モデルだけじゃない選択肢も増えてきました。
その中から、美味しく焼けて、しかも価格が安い、ちょっとユニークなアイテムをご紹介します。
とにかく低価格。なのに美味しく焼ける
「スチームトースター」とは、最初に水を入れ、スチームを発生させてからこんがりと高火力で焼き上げるトースターのこと。スチーム量や温度などの細かい制御を行うため、高級モデルは2~3万円という高価格帯です。
ですが、今回ご紹介するドン・キホーテのスチームトースター「ザ・陶スター」は、なんと3278円(消費税込)。スチームトースターの中では激安ですが、実際に使ってみると、意外にもサックリふわふわで、小麦の香りもちゃんと楽しめるトースターなのです。
肝となるのは「陶器製スチームプレート」。陶器製スチームプレートを水で浸してから、くず受けトレーにセットしてから庫内に入れます。水を直接入れるわけではありません。
ONにすると陶器製スチームプレートのすぐ上にあるヒーターが高温になるので、陶器製スチームプレートの水分が蒸発。庫内に蒸気が充満して、2分半~3分程度で中はふわふわ、外はサクサクのトーストができあがり。とても原始的ですが、十分な美味しさでした。
価格が約9倍の高級モデルとの違いはココ
スチームトースターの代表といえば、バルミューダ「BALMUDA The Toaster(バルミューダ ザ・トースター)」やシャープ「ヘルシオ グリエ」ですが、やはり「焼きムラの少なさ」では本家に劣ります。本家はスチームを充満させてパンにしっかり水分を閉じ込めてから、一気に高温で焼き上げます。温度などの制御を細かく行っており、両面がムラは気になりません。
「ザ・陶スター」は、水で浸した陶器を入れるため、下側の温度が若干下がり、パンの裏側の焼き色は少し薄くなります。そのため、噛んだときの食感も少しだけ違和感がありました。
もうひとつ気になるのが、庫内がかなり小さいこと。四角い食パンが2枚同時に焼けるものの、山型パンは1枚だけしか焼けません。ただ、庫内が小さいぶん、外寸もコンパクト。まるで高級モデルのように機構が複雑ではないので、置き場所に余裕がないのであれば魅力的なサイズ感です。
また扉はミラータイプなので、デザインはちょっとおしゃれ風。ふだんは中が見えにくく、焼いているときは中が明るくなるので、焼き加減が確認できます。これで税込み3000円強というのは、お買い得といえるのではないでしょうか。
最初は価格が安すぎるので期待はしていなかったのですが、十分美味しく焼けたので、正直言って予想外でした。手軽に美味しいトーストを楽しみたい方は、ぜひお試しください。