最高に美味しいごはんを味わえる、各メーカーの最高級炊飯器を試した。フラッグシップモデルとなると、どれを購入してもハズレはなく、お米のポテンシャルを最大限に引き上げてくれる。ただ、それぞれ特徴が異なるので、好みに合ったものを選んでほしい。
今回は代表的な6社の最高級炊飯器を比較。炊きたてのごはんやおにぎり、冷凍ごはんなどを試した。また、毎日使うものなので操作性やお手入れなども評価している。食感などは好みが分かれるところなので、特徴をぜひ参考にしていただきたい。
テストした項目は
「炊きたて(10点満点)」
「冷凍ごはん(10点満点)」
「おにぎり(10点)」
「操作性(10点)」
「お手入れ(5点)」
「独自機能(5点)」の合計50点満点。
お米は福島産の新米コシヒカリを使用。一度に炊いたごはんはすべて3合。
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パナソニック
「ビストロ Vシリーズ」の特徴
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5年ぶりに大幅なリニューアルが行われたフラッグシップモデルの炊飯器。従来の「おどり炊き」ではなく、調理家電の「ビストロ」シリーズの一つとして展開する。5.5合は従来機と比べて体積比で26%減、重さは19%減と小型化も実現している。
「ビストロ匠技AI」によって米の状態や室温等を検知し、約9,600通り※1の中から最適な火力や圧力のプログラムを導き出して炊飯できる。さらに、急減圧による爆発的な沸騰を起こす「急減圧バルブ」、加圧状態で熱風を送り込み、米表面の水分量を最適にコントロールする「加圧熱風ポンプ」により、米の一粒一粒に熱を伝え、うまみを引き出した粒感のある炊き上がりを実現した。
Point ①「炊きたて」
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「コシヒカリ」に設定して炊飯。炊き上がりは48分と短い。以前はやわらかめで少々水っぽさも感じたが、粒立ちが改善され、しっかりとした弾力も味わえるようになった。ツヤ感は以前のほうがあったが、お米がもつ香りを堪能することができた。
Point ②「おにぎり」
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みずみずしく、美味しい。冷めてもかたくならず、もちもちした食感で甘さもある。ごはん同士が少々くっついたようなところもあったが、塩むすびでも十分楽しめる仕上がりに。
Point ③「冷凍ごはん」
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白米冷凍用モードで炊飯。炊飯時間は50分で、通常の炊飯と2分しか変わらない。少しだけみずみずしさが失われているが、ベタッとした感じもなく、口でほぐれる感じ。輪郭もはっきりしている。
Point ④「操作性」
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内釜の目盛りが目盛りの文字がグレーで全体的に文字も小さめで、おしゃれだが薄くて少々見にくい。液晶パネルは少し暗めでシニア世帯だと見にくさを感じるかもしれない。炊飯中の状況がイラストで表示されたり、炊飯後に電気代が表示されたりするのは親切だ。
Point ⑤「お手入れ」
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内釜の実測値は780gと今回試した中では一番軽量だった。ごはんを研いだり、洗ったりする際は楽にできる。ふた加熱板圧力炊飯器特有のボールの玉がなく、凹凸も少ないので洗いやすい。
Point ⑥「独自機能」
デザインが個性的で高級感があり、どの角度から見ても映える。余計な装飾がないスッキリしたデザインで、キッチンに映える。他のパナソニックのキッチン家電と統一感があって、揃えるとさらに美しい。
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しゃっきりした粒立ちのごはんに進化
スタイリッシュで高級感のあるデザインにも注目
モデルチェンジした新モデルでは、炊き上がりもデザインも大きく変わった。以前は比較的やわらかめで、みずみずしい印象だったが、新モデルでは粒立ちがはっきりしている。他社のかために炊ける炊飯器と比較をするとそれでも少しやわらかいが、輪郭を感じられるようになった。かたいごはんは苦手なものの、甘くて弾力のあるごはんを求めている方におすすめしたい炊飯器だ。
デザインは美しく、キッチンに置くと映える。今回試した炊飯器も白か黒だったが、パナソニックの炊飯器は中でも余計な装飾がなく、高級感があって美しい。操作はタッチ式で物理ボタンではないので、しっかりと押した感覚が好きな方には少々戸惑うかもしれない。また、全体的に文字などもスタイリッシュではあるものの、内釜の目盛りが少々見にくい仕様であった。コードがリール式ではないので、場所によってはコードが邪魔になるかもしれない。
内釜は今回試した中では一番軽く、お手入れがしやすい。内蓋はレバーで外すと、バタンと下に外れることなく、途中で止まるようになっている。また、終了後に電気代のめやすが表示されるなど、パナソニックらしい配慮を感じた。
冷凍ごはん、おにぎりは少しごはん同士がくっついていたが、口に入れたときにパサパサすることなく、しっとりしていて食べやすかった。
SPEC
本体サイズ:285(幅)×301(奥行)×230(高さ)mm ※フタを閉じた状態
質量(約):約6.3kg
消費電力:1210W
実勢価格:9万2070円