最高に美味しいごはんを味わえる、各メーカーの最高級炊飯器を試した。フラッグシップモデルとなると、どれを購入してもハズレはなく、お米のポテンシャルを最大限に引き上げてくれる。ただ、それぞれ特徴が異なるので、好みに合ったものを選んでほしい。
今回は代表的な6社の最高級炊飯器を比較。炊きたてのごはんやおにぎり、冷凍ごはんなどを試した。また、毎日使うものなので操作性やお手入れなども評価している。食感などは好みが分かれるところなので、特徴をぜひ参考にしていただきたい。
テストした項目は
「炊きたて(10点満点)」
「冷凍ごはん(10点満点)」
「おにぎり(10点)」
「操作性(10点)」
「お手入れ(5点)」
「独自機能(5点)」の合計50点満点。
お米は福島産の新米コシヒカリを使用。一度に炊いたごはんはすべて3合。
タイガー魔法瓶
「土鍋ご泡火炊き JRX-T100」の特徴
新構造IHコイル「300℃ WレイヤーIH」構造※を採用。タイガー史上、最高温度約300℃でこれまでの炊飯器の常識を覆すような圧倒的な大火力を実現しました。他にも、コシヒカリを産地ごとに炊きわける「産地炊き」やアプリ連携で外出先から炊飯予約時間が変更できる機能を新たに搭載。土鍋の大火力と泡立ちにより、深い甘みと弾けるような粒立ちを実現している。
また、国内外から5,700を超えるお米が集まる国内外最大のお米のコンクール※で用いられる計測データを「米・食味鑑定士協会」協力のもと活用。水分率、たんぱく質やアミロースの量など、各銘柄の持つ特長を科学的に細かく分析し、それぞれのお米に合った炊き方でおいしく炊きあげる。
Point ①「炊きたて」
銘柄を「コシヒカリ」に設定して炊飯。52分で炊き上がった。ごはんに焦げができる。香りがよく、粘りと甘さを感じることができる。また、弾力があり、噛み応えがある。気になったのはおこげ。別に「おこげ」モードがあるので、通常の白米モードでは、おこげを抑えてほしい。
Point ②「おにぎり」
粘りが強いのか、ごはん粒同士が少しくっついてしまっている印象。特にうっすらとおこげになっている部分はダマのようになった。冷めてもごはんの香りがよく、塩むすびでも楽しめる。
冷凍用モードで炊飯。弾力もしっかり残っており、香りもよく、ツヤもあって甘味もつよい。ただ、一部で少しおこげのようなものが交じっているところがあり、そこは固く感じることも。
Point ④「操作性」
操作パネルが大きく、コントラストもはっきり。一面にモードが表示されているので、ダイレクトに選びやすい。音声でも案内あるので迷うことがなかった。また、炊飯中・保温中は手前のフチ部分が広く光って色が変わるので、状況がわかりやすい。
Point ⑤「お手入れ」
内フタはマグネット式で、取り外しも装着もラクにできる。ただ、内釜の土鍋が実測値で1134gと重いので、米をといだり、内釜を洗ったりする際に手が少々疲れる。
Point ⑥「独自機能」
土鍋を使っている唯一のモデルで、おこげなどをしっかり楽しめる。また、少量でも美味しく炊くために、別途土鍋のフタが付属しており、少量でも美味しく炊くことができる。
土鍋で炊いたもちもちしたごはん
使い勝手で一癖ありなのが惜しいところ
香りがよく、もちもちしたごはんが特徴。おこげを楽しみたい方には、おこげができるモードがあるのでぜひおすすめしたい炊飯器だ。ただ、通常の白米炊飯モードでもおこげがうっすらできてしまう。特におにぎりなどの冷えたごはんの場合、おこげが入ってしまうとどうしてもダマになるようなかたさを感じる。高火力でしっかり炊き上げていることは理解できるが、通常モードでの炊飯時は、もう少しおこげを抑えてほしい。
内釜は、フチに厚みがあり、土鍋ということもあって少々重く、持ちにくい。表面が少しザラザラしているので、洗うときもおねばが残ることがあった。また、少し湾曲しているので、水位線が見にくさが気になる。お手入れ時、内蓋はマグネットでピタッと付くので、取り付けは一番簡単だった。本体も奥行きが大きいので、実際に置いてみると存在感がある。
遠くからでもジャー炊飯器の状態がひと目でわかるように、炊飯(赤色)・保温(橙色)・予約(緑色)と状態に合わせて色が変化する「エモーショナルランプ」も、これまでの炊飯器とは異なり、高級感がある。マットな質感も上品で、高級炊飯器の風格がある。ぜひ実物を見てほしい。
SPEC
本体サイズ:282(幅)×366(奥行)×219(高さ)mm ※フタを閉じた状態
質量(約):約7.5kg
消費電力:1080W
実勢価格:14万8500円
製品貸与:タイガー魔法瓶