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Z世代のアドベンチャー(冒険者)たちに捧ぐ

山田Gの大人の社会見学 Vol.7:筋膜リリース

author: 山田ゴメスdate: 2023/02/04

アラカンのベテランライターが老体に鞭打ちながらも「考えるな! 感じろ!」と自身を奮い立たせ、あらゆるジャンルの「新しい経験」にチャレンジ! そこで得た感動と成長を、Z世代の『Beyond』読者諸君にもお伝えすることを旨とする体験ルポ型の本連載──第7回目は、「筋肉を大きくする」……のではなく「痩せる」「良質な筋肉をつくる」ための最新施術として、只今注目度急上昇中の「筋膜リリース」だ!

わたしは現在二つの草野球チームに所属しており、そのうちの一チームではメンバーごとに異なったノルマが課せられ、去年のわたしのノルマは「ホームラン一本」だった。

テニスをやっていたからかボールをバットに“当てる”のはそこそこ上手いが「長打力に欠ける」という、打者としてのウィークポイントを克服することを目的とした、なかなかに厳しいノルマであった。

「一本のホームラン」のために、とりあえずは筋力アップを目指し、数十年ずっと頑なに拒んでいた“ジム通い”を去年から解禁して、週1~2回のペースで「民間のスポーツクラブと遜色のない最新マシンが揃っている」との噂の「品川健康センター」に通い、本格的に(すり足の)一本足打法にも取り組んだ……。でも、センターオーバーのクリーンヒットこそ二本ほど打てたものの結局ノルマは達成できず、1万円の罰金を払い、他の“ノルマ未達成者”からも徴収された合計8万円は、チーム方針として有馬記念に突っ込まれ、瞬殺で消えてしまった。

筋力や、「一番飛距離が出る」と評判のバット「(ビヨンドマックス)レガシー(ミズノ)」を5万円近くで購入するだけでは解決できない、なにか抜本的な問題がわたしのバッティングフォームには潜んでいるのではなかろうか──と、その途方もなく高い壁に打ちひしがれているとき、チームメイトのFクン(※Vol.4:高地ボクシングトレーニング編に登場)から、こんな指摘を受けた。

「ゴメちゃんのバッティングってさここ数年、目に見えて動きがカクカクしてきてない?」

自分ではまったく自覚がなかったのだが……こう言われてから、あらためて自分のバッティングフォームを動画チェックしてみると……たしかにそんなような気がしなくもない。

カクカクしたバッテイング…&走り方w

「加齢のせい」としてしまえば、それで済む。「アラカンでこれだけ動けたら十分っしょ!」と言い訳もできなくはない。しかし、

「仮に、この先に子どもができても、数年後の運動会で他の2030代の父親と遜色のないパフォーマンスを披露すること」

……を目標としているわたしに、そーいう“甘え”は許されない。……とは言え、具体的にはなにをどこから変えていけばいいのだろう???

「筋膜」を「リリース」することによって生まれるメリット

「一度、ボクの妻がやってるサロンに行ってみたら?」

……と、提案してくださったのは、前出のFクンであった。聞けば「ボクの妻」は青山で「筋膜リリース」を売りとするサロンを経営しているらしい。Fクンの妻とはすでに何度か会ったことがあって、とても美人さんなので、さっそく行ってみることにした。

サロンの名前は「Anti-Aging Salon Aoyama(アンチエイジングサロン・青山)」──2020年に設立され、今年の1月4日で4年目を迎えたという。

とても美人さんの鮎河ナオミさん。

「筋膜リリース」とは、一言で説明してしまえば「筋膜を柔らかくし、滑りを良くして、ときほぐすこと」──そうやって筋肉の可動域を正常にし、代謝を上げることで、健康的に痩せることができる施術である。本格的な研究が始まったのはここ10年くらいで、まだ馴染みが薄く、専門のサロンこそ昨今いくつかできているが、大半はハンド施術のみ。

「Aging Salon Aoyama」のように、理学療法士の先生が開発した最新マシンを導入しているサロンは、まだ国内では数えるほど……なのだそう。

なんだがすごそうだが、「筋膜」を「リリース」するとはいったいどういうことなのか? そこらへんのことを鮎河さんからやや詳細に解説していただいた。

「筋膜とは全身がつながっているボディスーツのようなもの。よく例えられるのは、鶏肉の皮を剥いだときの薄皮。それが全身に張り巡(めぐ)っている。

たとえば、全身タイツ姿になって、一部を引っ張れば、歩きにくくなりますよね? それが筋膜が固まってしまっている状態です。

この状態が続くと筋肉の可動域が狭くなり、代謝が落ちて太りやすい体質になります。実生活でいうと、PCのデスクワークなどを長時間続けるようなことばかりしていたら、身体が固くなりお腹が出やすくなる。その状態を筋膜を剥がす施術によって、元の代謝のよい身体に戻してあげるのが筋膜リリースです」

なるほど、筋膜も筋肉も柔軟さを保つことが重要──すなわち「カクカク矯正にもってこい! ついでにゴメスのゆるんできた下っ腹にも効く!!」ということだ。

「代謝は年齢とともに下がっていくとはかぎりません。動ける筋肉さえキープしていたら、肉体的な老化も、ビール腹も防ぐことができます」と鮎河さんも太鼓判を押す。ファンタスティック! 俄然ヤル気になってきた。

「Anti-Aging Salon Aoyama」で使用する3つの最新マシン

施術を受ける際の服装は(サロンが貸し出してくれる)短パン一丁。(通常はTシャツ&短パン姿で施術を受ける)整体院などとは違い、(ほぼ)裸になることによって、トリガーポイント(※身体の深部に感じる痛みを発する、引き金となる限局性のポイント。関節の痛みのある場所から離れた場所に原因となっている部位があるケースが多い)を全身くまなくチェックができる……といったメリットがあるという。

たしかに、首が痛いから、股関節が痛いから……といって“患部”を揉んだら治るとはかぎらない。じつは首は手首、股関節は足首が硬いのが原因だったりする。トリガーポイントを正確にジャッジするのはプロでも困難であるようだが、脱げば全身の施術もできる。

今回の施術は「当サロン一のスゴ腕」と呼び名も高いエステティシャンさんにお願いすることになった。友人の妻にわたしのナマ肌をいじってもらうのは、なんとなく気が引けなくもないのでちょうどいい。

施術で使用するマシンは、以下の3種類。

・ウィンバック:フランスのマシン。ヨーロッパでは最先端のラジオ波のマシンで競走馬にも使用されている。低周波と高周波の両方が流れ、それで細胞の摩擦熱を起こすことによって細胞内のターンオーバーを促す。たとえば、筋肉は2~3ヶ月でまったく新しいものに生まれ変わると言われているが、それを質のいいものに変えていく効果が期待できる。痛くなくて、温かい。

・ブラッシングカッター:筋肉の中にある老廃物を掻き出す効果が期待できる。筋膜リリースの効果もある。当サロンは「筋肉を細長く再生させる→柔軟性がある筋肉=動ける筋肉をつくる」ことを目的としているため、スポーツ選手にも最適。ブラッシングカッターはプロサッカーチーム(浦和レッズなど)も採用している。怪我をしにくくなる効果も期待できる。

・サクションカッター:吸引用マシン。オイルを塗り、直接皮膚にあてて吸引。「筋膜リリース」に特化したマシンだが、これら3種類のマシンをすべて使用することで、より高い効果が期待できる。

「Anti-Aging Salon Aoyama」の公式ホームページで、鮎河さんはこう語る。

「筋肉が硬いと、最初は痛みが生じますが、数回施術を繰り返すと、痛みを感じなくなり、気持ち良いと思えるようになりました。それは、滞りがなくなった証拠でした。痩せるだけでなく、体が軽くなり、むくみや肩こりが解消され、体調がとてもよくなりました。以前に比べて太りにくい体質にもなったので、10代、20代の頃よりしっかり食べるようになりました」

そうなのか……「最初は痛みが生じる」のか──ぶっちゃけ、一番はじめに引っかかったのはここの部分である。歯医者で麻酔を打つときですら、クマのぬいぐるみを抱かなければならない(※前回の医療脱毛編)でも書いたが、そういう“ぬいぐるみサービス”を行なっている歯医者が都内には実在する!)ほど痛さに弱いわたしが、はたしてこのたびの施術に堪えることができるのか……? 

「全然ヘーキ!」「No Problem!(※←ネィティブな発音で)」と、鮎河さんはあくまで朗らかだ。本当に「ノープロブレム!(※←ネィティブじゃない発音で)」なのか!? 根っからのハッピー気質な彼女なので、まったくアテにはならない。邪気のない満面の笑みが逆に怖くてたまらない……。

「悶絶」を我慢した直後には目に見える明らかなる効果が!?

まずは、「痛くなくて、温かい」……との説明を受けた「ウィンバック」にチャレンジ! 

クリームを塗って、お腹から全身くまなくかけていく。「怪我をした箇所にかけると治りが早くなった」との報告が上がっており、筋肉痛も和らぐのだとか……。たしかに身体中がポカポカしてきて気持ちがいい。

ウィンバック。身体がポカポカして気持ち良し! 安らかな表情。

だが、次の「ブラッシングカッター」「サクションカッター」になると……そんな穏やかなひとときは一気に吹っ飛び、ゴメスの全身はたちまち過敏さを増していく。

各施術の感想を一言で申せば、「ブラッシングカッター」は激しくこちょばい(=くすぐったい)。「サクションカッター」は激しく痛い──「痛み」に弱い者は、たいがい「こちょばさ」にも弱いもので、「激しいこちょばさ(=軽い痛み)」と「激しい痛み」とのジェットコースター状態に「まな板の上の鯉」のごとく身を捩(よじ)りながらぴょんぴょんと飛び跳ね悶絶するわたし……。けっこうな運動量である。もしかすると、下手なスポーツジムより身体を動かしているんじゃないか???

ブラッシングカッター。激しくこちょばい。

サクションカッター。激しく痛い。

緊張に次ぐ緊張の連続で、アッという間に90分の施術時間を終える。ただ、終了後のスッキリ感は半端じゃなく、体型のビフォー・アフター写真も明らかなる変化が見られる(※とくに腰回りの肉の変化に注目!)。個人差はあるものの、平均すれば週一回の頻度で3回ほど通うと、だんだんと痛みもなくなってくる……らしい。

ビフォー(左)とアフター(右)。お腹のたるみ具合が全然違う! おっぱいも心なしか上がった?

筋肉を「大きくする」のではなく「しなやかにする」

このあと、やはり同じ施術を受けたことがあるというFクンも誘い、3人で夕食に行った。そこで交わされた会話をザッと要約すれば……こんな感じであった。

鮎河さん:どうでした?

ゴメス:そりゃ痛かったよ。ナオちゃん、めっちゃ笑ってたし(笑)。だけど、今はマジ爽快な気分! お腹もかなりシュッとして驚いたよ!!

鮎河さん:ウチの施術は「結果として痩せる」という感覚なんです。なぜなら「痩せる」っていうのは、無駄な老廃物や脂肪などが体から出ていく……ということだから。

「お風呂の排水溝に詰まっている髪の毛とかを掃除する」みたいな? 詰まっているから水(=血液)が流れない。「どのくらいの頻度で排水溝を掃除しますか?」ってこと。ウチの施術は内臓もしっかりほぐすのですが、そうすると動きが活発になって免疫力もアップする。男性は内臓脂肪がつきやすいから効果てきめんですよ!

Fクン:歳をとってくると、身体も固くなるし、お腹も出てくる。でもこの施術でどっちにも効くって思うと嬉しいよね。

ゴメス:そんないいことづくめなら、男性客も多いんでしょ?

鮎河さん:ご夫婦やカップルで通われている方はいますが、それほど多くはないです。「血流が良くなるってことはEDに効くんじゃない?」と、おっしゃって通っている60代の方もいます(笑)。あとは、腕のしびれやバネ指を治したいとか、テニスエルボーを治したい人とか。どれも原因は「血流の悪さ」なので。

「健康」のためにも「しなやかな筋肉をつくる」ためにも、「筋膜リリース」はとても効果的なはず!

Fクン:楽しく歳を取っていくため、身体に投資するって大事だよね。質のいい筋肉をお金で買うというか(笑)。

良薬は身体に痛し? ある程度の大人になったら、ジムで「鍛える」だけではなく「ケア」もフィフティフィフティに並行する心がけが大切ということだ。

合流したFクン。

鮎河 ナオミ(あゆかわ・なおみ)

アメリカ・テキサス州生まれ。5歳のときに日本に移住し、神奈川県で育つ。父親がアメリカ人、母親が日本人の日米ハーフ。小学校6年生のときにスカウトされ、1996年にはティーン向けファッション誌『プチセブン』の専属モデルに。その後『CanCam』の専属モデルを務めるなど、数々の女性誌でモデルとして活躍。20代のときに、はじめて「筋膜リリース」の施術を体験し、以来実践することで、筋トレなどの運動や厳しい食事制限もせずに、モデルとして活躍を続けている。2020年に『Anti-Aging Salon Aoyama』をオープンし、自らが実践してきたメソッドを多くの美に興味のある女性に提供している。著書は『運動しないでキレイに痩せる』(クロスメディア・パブリッシング/1380円・税別)

『Anti-Aging Salon Aoyama』(アンチエイジングサロン・青山)/strong>


住所:〒107-0062 東京都港区南青山2-27-22 2F
電話番号:03-5843-1729
診療時間 :平日 (10:00~21:30)
土日祝(10:00~21:30)
公式HP:https://www.anti-agingsalon.com

※予約時に「ゴメスの記事を見た」とお伝えいただければ、初回価格からさらに10%割引!

取材協力:Anti-Aging Salon Aoyama

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文筆家・イラストレーター
山田ゴメス

大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するコラムニスト兼ライター&イラストレーター。『麗羅』(漫画原作・作画:三山のぼる/集英社)、『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版)、『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(菅原道仁共著/ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。特に身体を張った体験取材モノはメディアからも高い評価を得ている。2019年、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)カウンセラー資格取得。2020年、温泉マイスター取得。2022年、合コンマスター取得(最年長)。
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