もちろんオリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパの魅力はサウナだけではない。冒頭にも書いた通り、“オルタナティブでディープな沖縄体験”ができるリゾートホテルなのが売りだ。ホテルの宿泊者などに向けてさまざまなアクティビティ体験や飲食体験を用意している。その中から注目の体験を3つ紹介したい。
中山コーヒー園でコーヒーの学び&焙煎体験
沖縄はコーヒーベルトの北限だと言われている。その北緯26.5度に位置するのが中山コーヒー園だ。沖縄におけるコーヒー栽培の歴史は、遡ること100年ほど前にスタートした。コーヒーが収穫できるまでには苗作りに1年、定植してから3年ほどかかるという。中山コーヒー園では主にムンドノーボ種やティピカ種などが栽培され、10,000坪で約2,500本、森の傾斜や谷間を利用したり、防風林を整備。台風の影響を受けにくい環境で農薬は一切使用せず育てている。現在、年間1トン強のコーヒーチェリー、約150kgの生豆が収穫できるようになったとのこと。
コーヒー園を散策しながら、コーヒーについて深く学べるのはもちろん、ヒカゲヘゴやシダが生い茂り、野鳥や蝶などが飛び回るやんばるの森を知ることができた。さらに注目は1杯のコーヒーができるまでの収穫・焙煎体験ができるところ。「1杯のコーヒー」が提供されるまでには、「収穫、精製、乾燥、焙煎、抽出」といった様々な工程があり、その一つ一つが味を決める。これらの工程を1日で体験できるプログラムも用意している。
【コーヒー収穫・焙煎体験】
◆コーヒー豆収穫・自然散策(ガイド付)・精製・焙煎・抽出・テイスティング
所要時間:約3時間 7,500円(フルバージョン:自分で収穫した豆を使う)
:約2時間 6,500円(ショートバージョン:事前収穫しておいた豆を使う)
:<シーズンオフ(5月~11月)の場合>約2時間 5,500円
(ショートバージョン:事前収穫しておいた豆を使う)
さらに、コーヒー園で獲れた県産コーヒー豆が、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパのクラブルーム・クラブラウンジではオリジナルブレンドされた味わいをティーパックで手軽に飲めるのもうれしい。
屋我地島はちみつの学び&食の体験
沖縄の北部名護市に位置し、本島から橋を渡ってアクセスできる離島が屋我地島である。そこで唯一無二の屋我地島はちみつを生産しているのが、養蜂農家「おきなわBee Happy」の三浦大樹さん。1年を通じて寒暖差の少ない屋我地島は、はちみつを生産するのに最も適している環境であり、島の半径2Km圏内に20箇所以上、みつばちの巣箱を置くことで、島に自生しているセンダングサ、カユプテほか、季節により咲く様々な花の蜜を集めている。
屋我地島はちみつの味は、すっきりとした甘味と花の香りが口の中いっぱいに広がり、飲み込んだ後、えぐみなどの後味が一切残らなくて、筆者がこれまで食べたどんなはちみつよりも美味しかったと断言したい。
三浦さん曰く、屋我地島はちみつが圧倒的に美味しい理由は3つ考えられるという。①養蜂でハチを育てるのに常識と考えられている砂糖水を与えないこと ②蜜蜂が集めてきたはちみつを、香りが豊かな新鮮なうちにボトルに詰めて、県内のみの取引先にしか卸してないこと ③海風が自然と運んでくる塩味も一緒にみつばちが集めてくることで、甘みとわずかな塩味のバランスが人間に美味しさ強く感じさせるからだという。
屋我地島はちみつは、あえてシャバシャバな糖度78%を狙って、早朝ではなく日中に集めるというのも養蜂業としてはかなりユニークな集め方。収穫期は1月と6月で、6月の方がより花やかな香りがする三浦さんは言う。収穫量が限られているので、1~2ヶ月で通常早々にはちみつのボトルは売り切れてしまうが、屋我地島北部にあるカフェ&雑貨のお店「CALiN cafe & zakka(カラン)」では、屋我地島はちみつやビーポーレン(みつばちが集めた花粉)を使った「しまドーナッツのはちみつパフェ」が通年で堪能できる。
さらに、オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパではホテル専用の巣箱を「おきなわBee Happy」と提携して設置&採取、沖縄県産「島の百花蜜」を提供する。クラブラウンジ(スイートルーム・クラブルーム ご宿泊ゲスト専用ラウンジ)ではストレートに味わえるはちみつの他、黒蜜やオレンジを用いたシェフのアレンジはちみつメニューを提供をし、ロビーラウンジではイートインメニューの販売を行う。
ヘリオス酒造の泡盛やクラフトビールを体験
名護市許田(きょだ)にある酒造会社で、泡盛古酒「くら」などで全国的にも知られるヘリオス酒造。許田はもともと名水の地として有名で、やんばるの豊かな緑に囲まれた土地である。敷地内には一の蔵、ニの蔵などの複数の古酒蔵が建っており、「百年後の未来も太平の世がつづくように」との願いを込めて造ったオーバルカスクの百年古酒樽や、約2600樽、500万本分の「くら」の原種が眠っており、その古酒蔵内を見学できる。
さらに醪の発酵タンクや、県内でも珍しい銅製ポットスチルを備えた蒸留機などが見られるほか、実際使用している原料のタイ米や黒麹菌をご覧いただきながら製造工程を知ることもできるなど、まさに大人の社会科見学も。また、見学の後にはお楽しみの無料試飲体験もでき、「くら」の3年、8年、さらに有料ではあるが稀少な12年熟成の古酒の飲み比べが可能だ。
オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパでは、クラブラウンジで「くら」の3年、8年、12年ほか、「くら ザ・ウイスキー」を堪能できるほか、お土産として購入することも可能だ。
さらに、ヘリオス酒造は1996年、沖縄初のクラフトビールの製造をスタート。26年目を迎える2022年12月12日より、世界でも珍しい日本初「空港内ブルワリー併設レストラン」を那覇空港にオープンするので、そちらもぜひ味わって欲しい。
取材協力:オリエンタルホテル&リゾート