MENU
search icon
media
Beyond magazineでは
ニュースレターを配信しています
検索
Tags
  1. TOP/
  2. エンタメ/
  3. 世界のホテルに泊まりたい! Vol.2
エンタメ

梶原由景と窪川勝哉のリレー連載

世界のホテルに泊まりたい! Vol.2

author: 窪川 勝哉date: 2021/08/01

クリエイティブディレクター梶原由景とインテリアスタイリスト窪川勝哉。ファッション界、インテリア界を代表する二人が、これまで人生の中で泊まってきたセンスのいいホテルを、お互いに報告し合う連載。今回は窪川さんがTWAホテルをスタイリス目線で語る。

世界のホテルに泊まりたい!
Vol.1(梶原さん)を読む

●今回ガイドしたホテル

Wythe Hotel

Wythe Ave, Brooklyn, NY 11249,
https://www.wythehotel.com/

image

TWA Hotel

JFK Airport, Jamaica, NY 11430
https://www.twahotel.com

image

過去のNYにタイムトラベルした
錯覚するほどの強烈な世界観

おお、LOWERCASEの梶原由景さんから、旅のバトンがきましたね! 喜んで。では、わたくしインテリアスタイリスト窪川勝哉が2連泊中にホテルの敷地内から何と一歩も出なかったのに大満足した、ニューヨークJFK国際空港内にあるTWAホテルの魅力を語らせていただきます。

そうそう、梶原さんのテキストにもある通り、ニューヨークの今(というかその街の今)を知るには注目のホテルに行ってみると良く分かる。(ステイしなくても行ってみるべし)僕もウィリアムズバーグにあるWythe Hotelに比較的早い段階でステイした時、まだ若かったし男子4人の旅だったので、ケチったから悪かったのか、選んだ部屋のベッドが2段ベッドかよ? と思ったりもしたけど、アンドリュー・ターロウの食が堪能できて、マンハッタンを眺められる感動的なルーフトップがあって、マンハッタンで見かけた人々よりもお洒落な人々がそこに集っていて、最高の音楽とお酒を楽しめたからもう大満足。

Slide 2
Slide 0
Slide 1
Slide 2
Slide 0

日中もホテルのなかをぐるぐるして、最新のリノベーションスタイルを学ぼうと、タイル張りのレストランの床や照明を一生懸命写真撮ったり、感動しまくった思い出にと、自分用とアシスタント用にWythe Hotelのロゴ入りトートバッグを複数買いして、愛用してたよなー、と。

で、そうだった。話は戻ってTWAホテル。ここはかつてアメリカに存在していた航空会社、トランスワールド航空(TWA 航空)が使用していた、ニューヨークJFK空港のターミナル5をターミナルまるごとホテルにリノベーションしてしまったという壮大なもので、その建築は世界的に有名な建築家、エーロ・サーリネンによる代表作のひとつであり、翼を広げたカモメのような伸びやかな流線型ラインの外観に特徴がある。

Slide 6
Slide 0
Slide 1
Slide 2
Slide 3
Slide 4
Slide 5
Slide 6
Slide 0

僕のような、ホテル好きのなかでも、新築ではない、リノベーションやコンバージョン系のホテルが大好物な者にとっては、この外観だけでもそりゃもうテンション上がりまくりなわけだが、ここにステイしてみて何が良かったかっていうと、徹底した演出で1960年代にタイムトラベルさせてくれたところであった。

ホテルに入ってすぐにその世界は始まり、世界最大のホテルロビーといわれる大空間にはエーロ・サーリネンによるミッドセンチュリー期の名作「チューリップ」シリーズのチェア&テーブルがずらりと並べられ、そこでは各従業員の衣装にはじまり、流れているBGM、エントラスに停められている車、そしてパタパタと音をたてて動く往年のスプリットフラップ式の掲示板と、どのエリアに居てもどこを見渡しても、ニューヨークにトラベルに来たというよりも、やばい! これは過去にトラベルしてしまった! という錯覚になったのを今でも強烈に覚えている。

ワクチンを打ち終えたら
梶原さん、今度はどこに泊まります?

僕は先述した通りここでの連泊を、ホテルの敷地内から一切出ずに堪能したのだけれど、空港に面した側からの客室からは(もちろん指定可能)忙しいJFK空港のフライトショーを絶えず見ることができるので、部屋に居るだけでも(飛行機好きならば)そうそう飽きることは無いし、敷地内には中がバーへとコンバージョンされた、ロッキード社製ヴィンテージ旅客機があったり、客室棟のルーフにはお約束のプールとルーフトップバーがあったり、またホテル内には複数のテイクアウトショップやニューヨークのミシュランシェフ、ジャン・ジョルジュによるレストランも併設されているので、僕みたいなホテル変態以外でも、ホテルを出ることなくステイを満喫できるだろう。(笑)

image
image

広いホテル内には(そりゃ元ターミナルだから広いわけで)更には、ギャラリーやライブラリー、そしてオリジナルグッズを販売するスーベニアショップも併設。ギャラリーには年代ごとにまとめられたTWAの制服やアイテムなど、約2000点ものアーカイブが並べられ、このエリアだけでもミュージアムのように見飽きない。そうそう、梶原さんが訪れたのは2019年の6月ということだったので、(オープンは2019年5月)もしかしたらタイミングが早すぎて、スーベニアショップがまだ整っていなかったのかもですね。僕が訪れたのは同年の8月だったのですが、しっかりと整ったスーベニアショップで、ちゃっかりとトランプとかステッカーを買いこんできました。(笑)

image

ちなみに空港内にあるホテルということで、音が気になるという人もいるかと思うが、客室棟に関しては古い建物をリノベーションしたものではなく、ホテルのオープンに際し、新たに建てられたものなので、防音だけでなく水周りだってバッチリ。なにせ窓には世界で2番目に厚いというスペシャルなガラスが使用されているそうだ。

image

そういえば、空港内にあるホテルというのは考えてみたらとても、便利なロケーション。なので、ニューヨークに行かれる際の到着日もしくは帰国の前日などにステイしてみてはどうだろうか。ああ、早くワクチン打って旅に出たいなあ。梶原さん、また自由に旅に出れる日が近づいていると思いますが、どこか皆さんに(あんど、僕に)オススメできるところ、引き続きアメリカでもヨーロッパでも、どこかありますかね? 

author's articles
author's articles

author
https://d3n24rcbvpcz6k.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/04/009.jpg

インテリアスタイリスト
窪川 勝哉

インテリアをはじめ、家電、ステーショナリー、車など、プロダクト全般に造詣が深い。雑誌のインテリアページ、インテリアや家電のカタログ、CM、商業施設のウインドウディスプレイ、マンションのモデルルームなどのスタイリングを手がける。2011年から1年半渡英。 現在は東京を拠点に活動中。東洋大学ライフデザイン学部非常勤講師。
more article
media
FREAK’S STOREとBeyond magazineによるユース世代を応援するプロジェクト「若者フリーク」が始動!
エンタメ
date 2024/11/13