海外旅行へ行きたい? 海外で生活したい?
そんな人へBeyond magazineが送る、各国のイマの物価がわかる連載「教えて! 世界の物価事情」。第2回は、2023年版世界一生活費の高い都市のランキングで1位に選ばれた(※1)スイスのチューリッヒ。チューリッヒでヘアメイクアップアーティストとして働くRyokoさんに、現地の物価事情を教えてもらいます。
※1CHF=170円換算。2024年5月現在
(※1)英国『エコノミスト(Economist)』誌の調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が発表した「世界で最も生活費が高い都市ランキング」によると、シンガポールとチューリッヒがともに1位に並んだ。
1泊147CHF(約2万5000円)
私は数ヶ月間の滞在だったので「Airbnb」を利用しました。2人で住める広さのここは1泊2万5000円で、これでも安い方。チューリッヒで普通のアパートを借りるとすると、月25万円ほどでやっと狭めの部屋に住める感じです!
Zürich Tips
✔︎ 短期滞在の場合、空き部屋を短期間で貸したい人と旅行などで宿泊地を借りたい人をマッチングするサービス「Airbnb」を利用するのがオススメ。
トイレットペーパー32ロール 19.90CHF(3383円)
ティッシュペーパー1.80CHF〜2.20CHF(306円〜374円)
ポケットティッシュ1.95CHF〜2.95CHF(331円〜501円)
日用品の使い心地は日本とそんなに変わらない印象。ただ、個人的にはポケットティッシュだけなんとなーく硬くて使いづらかったです(笑)。
あとスイスで生活していて感じるのは、みんな本質的なものを求めているなということ。チェーン店やECサイトはあまり好まれず、服は服屋さんで買う、ドライヤーはドライヤー専門サイトで買う、という感じ。「Amazon」もスイスにはないので、使いたいとき、私はドイツのAmazonを使いました(※2)。
(※2)2018年12月26日からAmazon.com外部リンクとその他の欧州連合(EU)非加盟国のアマゾンウェブサイトで購入した非デジタル製品は、スイス関税同盟内の住所宛に発送することはできなくなった。スイスに商品を発送したい場合、EU加盟国のアマゾンで注文しなければならない。
バスはゾーンで料金が決まっていて、一番近いゾーンで2.4CHF(408円)から。スイス国鉄の公式アプリ「SBB Mobile」で乗車券を買って、アプリ画面を見せれば乗車可能。時刻表や乗り換え検索も、このアプリで確認できます。
チューリッヒの人たちは、トラム(路面電車)かバスで移動することが多くて、「SBB Mobile」でどちらも乗れるので便利です。
Zürich Tips
✔︎ 「SBB Mobile」:スイス国鉄(SBB CFF FFS)の公式アプリ。時刻表や乗り換え検索はもちろん、きっぷ購入までできる。
古着でも最低80CHF(1万3600円)くらいから。ただ、フリーマーケットだと30CHF(5100円)くらいのものもありました。でも、ZARAでワンピースが160CHF(2万7200円)くらいするから、他の国で買うより全体的に高くなっている印象です。
私は短期滞在だったので、1着も買っていません(笑)。
Zürich Tips
✔︎ 古着でも最低80CHF(1万3600円)くらいする。
✔︎ チェーン店の商品も“スイス価格”になっている。
スイスのカフェは豆へのこだわりが強い印象。あと、日本よりもフルーティーな浅煎りが多いです。ミルクの種類も豊富で、注文時に何が良いか必ず聞かれます。私の周りの人たちはオーツミルクやソイミルクを選ぶ人が多かったです。
Zürich Tips
✔︎ 豆へのこだわりが強く、産地や精製方法などに分けて幅広い豆が揃っている。
スイスでは水道水が飲めるので、飲料水は買いません。あと、家に電子レンジがない方が多くて、私が住んでいるエアビーの部屋にも電子レンジがついていません。炊飯器とかも使う人が少なくて、何でもアナログが好まれている印象です。基本的に自炊する人が多くて、性別問わず自分で料理するのが好きな人が多い気がします。
食材に関しては、日本より安いことは基本的にないです。ただ、量り売りしていることが多いので、少量で買えば多少は節約できるかもしれません。
Zürich Tips
✔︎ 自炊する人は多いが、家に電子レンジや炊飯器はないことが多い。
✔︎ 量り売りしていることが多いので、少量で買って使い切れば多少は節約できるかも。
カスタムピザ 39CHF(6630円)
外食は高いので、地元の人たちは安価なお店に行ったり、食べずにお酒だけ飲んで済ませたりしています。ただ、外食のクオリティは高くてほぼハズレがありません! 日本食も多いです。
アミューズメント施設は、私が暮らしているなかでは見たことがないし、あっても多分小さいんじゃないかなと思います。
ただ、美しい建造物がたくさんあるし、街中にも自然が多くて充分楽しめるので、観光で飽きることはなさそうです。
休日、私は美術館へ行くことが多かったですが、現地の方は川や海など自然のアクティビティを楽しんでいる印象でした! 近場の山や川は、もちろん無料で楽しめますが、マッターホルンなどの本格的な山でゴンドラに乗る場合、そのチケット代はめちゃくちゃ高いです(笑)。それと、遠くの山などへ行く場合はそこまでの交通費も割とかかります。
Zürich Tips
✔︎ 自然のアクティビティが充実している。
✔︎ 有名な山などへ行く場合、ゴンドラのチケット代は高いので要確認。
おすすめの時期は?
6〜8月の夏シーズンがおすすめ! 気温が高すぎなくて過ごしやすいし、毎年8月には踊りのイベント「ストリート・パレード(Street Parade)」が開催されて無料で楽しめます。また、夏は特に海もきれいなので、おすすめです。
バジェットは?
3食すべて外食するとなると、宿泊費を除いて1日/176CHF(約3万円)くらいは持っているといいと思います。
Zürichでの生活はどう?
物価の高さには悩まされるけど、レストランのパスタやピザはイタリア現地の素材を使っているのか、とてもおいしくて感動します。ほかにも、スーパーで売っているチーズや生ハムもめちゃくちゃおいしいです。あと、水が良いから自炊が楽しくなります。友達とお金をあまり使わずに川辺でチルするのも、日本とは違った楽しさがあります。