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はるかぜに告ぐ・とんずの前のめりな音楽の楽しみ方

author: 日比楽那date: 2024/08/27

芸歴1年目にして2023年の「女芸人No.1決定戦 THE W」で決勝戦に進出し、今年春からは朝の情報番組でリポーターを務めるなど活躍の幅を広げるお笑いコンビ「はるかぜに告ぐ」。

好きなバンドの1曲からインスピレーションを受けそのコンビ名を決めたというとんずさんは、楽器の演奏を趣味に挙げ、邦楽ロック好きを公言し、レギュラーのラジオ番組では注目バンドを紹介するなど、プレーヤーとしてもリスナーとしても音楽を楽しんでいる姿がうかがえる。そんな、はるかぜに告ぐ・とんずさんに、音楽の楽しみ方を教えてもらった。

とんず(はるかぜに告ぐ)

1998年、兵庫県出身。お笑いコンビ「はるかぜに告ぐ」のツッコミ。2023年には芸歴1年目にして「女芸人No.1決定戦 THE W 2023」決勝戦に出場。バンド好きで知られており、自身も趣味としてギターやドラム、ピアノの演奏ができる。


Instagram:@newtonez_
X:@tontokotonez_

中学生のとんずさんがのめり込んだ邦楽ロック

――まず、とんずさんが音楽を好きになった前後のことを伺いたいです。

もともと、ピアノは小1くらいから習ってました。全然真面目に練習してなかったんですけど、練習しない割には弾けるから自分は楽器が上手いんだと思ってましたね(笑)。だけど、スポーツをやってたからそっちに集中することになって、ピアノは小4くらいでやめました。

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――YouTubeチャンネルではAge FactoryやRADWIMPS、キュウソネコカミをはじめとする好きなバンドベスト5を紹介する動画もありました。邦楽ロックに出合ったのはいつ頃だったのでしょうか。

中3の時に、引っ越してバスに乗る機会が増えて、ラジオをずっと聞いていたら、KANA-BOONの「ないものねだり」がよく流れてたんです。「ゆらゆらゆらゆら」ってサビが耳に残って「なんだこれは!」と思って調べたのがきっかけで、それからKANA-BOONの曲を聴くようになりました。

兄ちゃんが音楽好きだったのもあって、クリープハイプとかSEKAI NO OWARIとかもバンドなんや! って知って。今までなんとなく聞いてた音楽のなかでバンドに注目するようになって、それからのめり込んでいったのかな。

――当時聞いていたラジオというと?

802やと思います。

――とんずさんは関西のご出身なので、やっぱりFM802リスナーですね!

あ、東京は違うんすか!? RADIO CRAZY(FM802主催の音楽フェス)じゃないんすか!?

――東京はエリア外なので、FM802は聞けないんです。

めちゃ恥ず! 関西人やってあぶり出された(笑)。802のキャンペーンソングでクリープハイプの「栞」をいろんなアーティストが集まって歌ってるのとかも、誰がどこ歌ってんねんって思いながら、よく聞いてましたね。

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――とんずさんは趣味に楽器の演奏を挙げていますが、普段、どんなときに楽器を弾きますか?

ピアノとかギターは弾きたい曲があったら練習しますね。特にギターは弾きたくなったらいつでも弾けるように部屋に置いてます。あと、たまにドラムもちょっとだけ。ストレス発散になるので、お笑いライブでめっちゃスベった日とかに、家帰ってバチだけ持ってスタジオ入ります。お風呂みたいな、お湯さえ溜められたら入れるのと同じで、スタジオさえ行けたら叩ける! スタジオは結構カジュアルに使いますね。

あと、バンドは年に1回、大学時代の軽音サークルの友達と、スタジオライブをやってます。そのときは、ギターボーカルかキーボード。

――とんずさんは声もかっこいいのでギターボーカルはぴったりですね!

いやもう酒焼けなんで、声出なくてしんどいですよ(笑)。しんどいと思いながら、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とかやってます。

Age Factoryのライブで号泣

――ライブに行くときのことも伺いたいと思います。今は大阪在住とのことですが、ライブはどんなふうに楽しんでいますか?

もともとは神戸に住んでて、芸人になったタイミングで大阪の難波に引っ越したんです。難波はライブハウスがいっぱいあるからめっちゃライブ行けると思ってたらお仕事をたくさんもらえるようになって、しばらくライブに行く時間が取れなかったんですよね。

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でも、お仕事あるのは嬉しいけどライブ全然行けへんやんけ! って思ってるタイミングで、ラジオ関西で「Clip」という番組の火曜レギュラーをやらせてもらうことになって。番組で流す曲はライブを観に行ったバンドの曲から選ぼうと思って、最近はほぼ毎週ライブに行くようになりました。

やっぱりライブがかっこいいバンドが売れてほしいと思うけど、ライブがかっこいいのに売れてないバンドもいっぱいいるから、引っ張らな、というか、ラジオでかけたり、クチコミで広げたりしていきたいと思います。

――行くライブはどうやって選んでいるのでしょう。

知ってるライブハウスまでチャリで行って、その日やってるライブの変なバンド名とか見て、「入るか」って入るときもあるし、Instagramで「今日おすすめのライブ教えてください」って言ったらバンドのスタッフさんとかが連絡をくれて行くときもあります。あと最近は、共有カレンダーでみんなが気になるライブを集めていて、それを見て当日ふらっと行くことも。

チケット置いとってくださったり、バンドの皆さんに挨拶させていただいたりするようにもなって、絶対に恩返しするぞ! って思いますね。でもライブハウスって未だに慣れへんっていうか、「ここ、2ドリンク制なんすか?」とか思いながら緊張して行くし、慣れこくなれへんところがありますね。特別だからですかね。

――確かに、ライブハウス独特の空気感がありますよね。最近、特に印象的だったライブはありますか?

今年4月にあったAge Factoryのワンマンですね! 自分が出演する大事なお笑いライブの日で、まあまあスベったんですけど、「終わったから気持ちは楽!」「Ageのライブ行けるし余裕!」って思って速攻向かって。

でもそのライブで「SONGS」を聞いた途端にめっちゃ泣けてきたんですよ。「スベったのめっちゃ悔しい! どうしよう!」って、ウエーって泣きました。「どうやって早く走れるかって/そればっかり考えてたんだ」っていう歌詞があって。うちらめっちゃ芸歴短いのにお仕事もらえるようになって、早く売れようとしてるけど 「急がんでいいで」って言ってくれてるように聞こえて、食らいましたね。

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でも、泣いたライブはそれくらい。普段は、「音源でいつも聞いてるこの曲、生だと思いのほかロックや!」とか、そういう感じで楽しんでますね。あとは、「あのバンドのライブは喫煙所パンパンなのにこのライブは喫煙所2人だけ!?」とか(笑)。お酒片手に揺れながら聴くようなライブも、モッシュとかダイブとか人がピュンピュン飛び交うライブも、コールアンドレスポンスとかするライブも、どれも好きです。

――お客さんの振る舞いにも注目しているのはご自身もステージに立つ芸人さんならではかもしれませんね。

そうかもしれないですね。バンドとお笑いのツーマンとかもやってみたい気持ちはあるんですけど、客層の違いを見ているとかなり難しいとも思います(笑)。

アルバムは4周聴くべし

――とんずさんおすすめの、音楽を聴くときの楽しみ方を教えてください。

ライブに行くときはやっぱり1〜2曲、できたら10曲くらい、聞き込んだ曲があるといいですよね。友達に勧められた曲とかで最初は何がいいか分からへんとか思いながらでも、 知ってるだけで全然楽しさが違うから。その曲がライブで始まった瞬間、バンドとチームになれます!

あと、アルバムはまず4回繰り返し聞いたほうがいい!

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――結構ストイックですね! 最近はサブスクで1曲ずつ聴くようなリスナーも多いと思いますが、とんずさんはアルバム単位で聞きますか?

アーティスト側は多分曲順で起承転結をつくってるやろうから、1曲目から順番に、まず1周します。そうしたら1〜2曲、すごいいいわって思う曲が出てくるはず。2周目は「さっきこんな曲あったっけ?」みたいにまた別の魅力に気づいてグッと刺さる曲が見つかって、3周目は「こういう構成になってるんや」って全体が見えてきて、4周目には「このアルバム最高!」ってなる。だから4周聞いてほしいって思ってるんですよ。

それで、ライブとかサブスクで聞いて気に入ったらCDを買ってほしい! 最近はやっぱりサブスクがあるし、売れへんからCD出さないバンド多いんですけど、CD無かったら自分の曲飾れないでしょ、玄関に。そんなん嫌や! 自分がバンドやってたら、絶対CD出して玄関に飾って「これ自分のCD」って言いたい! 文化としてCDを絶やしたくない! それにCDが売れたら稼げると思うから、応援の気持ちも込めて買ってます。

――おっしゃる通りだと思います。音楽を演奏するときの楽しみ方でおすすめはありますか?

ピアノは結構難しい。でもギターはいちばん簡単やと思います。コードだったら、1日1時間、1週間くらい練習すれば意外と弾ける。昨日より今日、 今日より明日弾けてるのがギターやと思います。 急にできひんくなってる、みたいなんがあんまない。

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で、ギター無理や! ってなった人にはドラムがおすすめです。難しいし、ギターより練習せなあかんっちゃあかんけど、ストレス発散できて楽しい。

楽器が演奏できると、自分がやってみた上で好きなバンドをあらためて見て楽器上手い! って言えるのもいいですよね!

――今後、音楽活動もやっていきたいと思いますか?

そうですね、いつかやってみたいですね!

――芸人さんとしての活動と合わせて、音源やライブでとんずさんの音楽に触れられる日も楽しみにしたいと思います。

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ライター・編集者・写真家
日比楽那

2000年生まれ。ライター・編集者・写真家。14歳から役者として活動開始。その後、10代後半から執筆活動を始める。現在は、主にウェブメディアでインタビューやレポートといった記事の企画や制作を担当。ゴールデン街でも働いています。
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