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アウトドアスピーカーの大本命

「水没」も「石けん水」も問題なし! ボーズの新作Bluetoothスピーカーがすごすぎる

author: 山本 敦date: 2022/06/19

オーディオの常識を覆し、時代を切り拓くトレンドを作ってきたボーズが、今後は水をはじき、水に浮くポータブルタイプのBluetoothスピーカー「SoundLink Flex」を発売しました。“モノの価格”では計れない“ホンモノの価値”に迫ります。

世界中のオーディオファンが憧れる理由

アメリカのオーディオブランド、BOSE(ボーズ)をご存じでしょうか。ボーズはスピーカーにサウンドバー、ヘッドホン・イヤホンなど多様なアイテムを手がけていますが、ライバルよりも値段が「ちょい高め」な製品も少なくありません。あるいはボーズのことをよく知らない方にとって、同社のオーディオ製品は手が出せない高嶺の花として認識されているのかもしれません。

それでもなぜボーズは今も世界のオーディオファンから、あこがれのブランドとしてリスペクトされているのでしょうか。それはボーズの製品が「時代のトレンドをつくるパワーを持っている」からです。

振り返れば、これまでにボーズが発売してきた製品の中には、オーディオやホームシアターのライフスタイルを革新した銘機が数多くあります。

例えば2000年代の初頭にボーズが発売した「3・2・1」。当時、まだ5台のスピーカーと大きなアンプを頑張って部屋に置くスタイルが主流だったホームシアターのサラウンドが、コンパクトなスピーカー2台とベースモジュールの組み合わせだけで楽しめる「フロントサラウンド」として大流行しました。

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 ノイズキャンセリングヘッドホンの先駆け的な銘機「QuietComfort」シリーズの最新モデル「QuietComfort 45」も発売中

そして今のボーズを代表するプロダクトでもある「QuietComfort」シリーズは、2000年のデビュー後から現在もなおノイズキャンセリングヘッドホンの先駆けとして広く知られています。

今年ボーズが発売した「SoundLink Flex」がまた、Bluetoothスピーカーの新しいトレンドを巻き起こそうとしています。

水に浮くアウトドア対応のBluetoothスピーカー

SoundLink Flexは内蔵バッテリーで最大12時間稼働するポータブルタイプのBluetoothスピーカーです。IP67に準拠した高い防水・防塵性能を備えていますが、殊に防水性能に関しては2つの画期的な使い勝手を実現しました。

ひとつは「水に浮く」ことができます。防水スピーカーをフィッシングなどのアウトドアレジャーシーンに持ち出すこともあると思います。大抵のスピーカーはうっかり水に落とすと沈んでしまいますが、SoundLink Flexは内部に浮力を生む機構があるので、水没による紛失の心配がありません。

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本体をIP67相当の防水仕様として、なおかつ水に浮くアウトドアユースも安心の使い勝手を実現しています。

さらにSoundLink Flexはメーカーによる耐久試験の際に、石けん水による耐性も確認されているスピーカーです。お風呂に持ち込んでゆっくりと音楽やラジオを聞きたいという方の期待に応えてくれるでしょう。シャンプーやボディソープの液体がかかってしまっても、本体をすぐに水洗いすれば故障を防いで長く楽しめます。キッチンでも安心して使えそうです。

スピーカーの向きを変えても“いい音”がブレない

お風呂場やアウトドアで、Bluetoothスピーカーをハンガーなどに“吊り下げて音楽を聴くスタイルが自然に選べると便利です。SoundLink Flexは本体に固定されている頑丈なユーティリティループと呼ばれるバンドをカラビナに付けて固定したり、壁のフックに直接吊り下げられます。

ほかにもスピーカーを「平置き」「横置き」する場合も含めて、スピーカーが自身の向きを判別して、設置スタイルに最適な音質を自動調整するボーズ独自の「PositionIQテクノロジー」がSoundLink Flexに初めて搭載されました。つまり、SoundLink Flexは置き方を気にすることなく、いつも理想的なサウンドが楽しめるBluetoothスピーカーなのです。

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「PositionIQテクノロジー」により、色んな向きに置いても音のバランスがブレません。

その実力はいかほどのものでしょうか。SoundLink Flexは伸びやかなボーカルと、コンパクトな本体サイズからなかなか想像できない、広々とした音場再現力を特徴としています。低音もまたタイトに引き締まった力強さを感じさせてくれます。無理して低音の量感を引き出すタイプではなく、活き活きとしたアタック感が心地よく感じられます。

PositionIQテクノロジーのおかげで、とくに中低音域がスピーカーの配置を変えても一定なまま保たれ、フラットなサウンドバランスが持続する手応えがありました。板材が薄いカラーボックスの上や、柔らかい毛布にくるんで置いたりしなければSoundLink Flexは「いつでも安定のいい音」が楽しめると思います。

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片手で持てるサイズ感から、なかなか想像も付かないパワフルな音を聴かせるスピーカーです。

ハンズフリー通話やアプリによる操作にも対応

ボーズのSoundLink Flexにはペアリングしているスマホの着信をスピーカーから受けて、内蔵するマイクでハンズフリー通話ができる機能もあります。本体の各設定は「Bose Connect」アプリから簡単セットアップが可能。最新のBluetoothスピーカーに求められる機能はひと通り揃っています。

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2台以上のSoundLink Flexを揃えて、同じ音源を別々の場所で同時に鳴らす「パーティーモード」や、2台をペアリングしてステレオ再生が楽しめるモードがあります。

19,800円(税込)という価格を最初に聞くと高く感じられるかもしれませんが、これほどの先進性と「ユーザー思いな使いやすさ」が実現されていることを知れば納得できるはず。

これからは「水に浮くBluetoothスピーカー」が、特にアウトドアモデルをうたう製品の常識となりそうです。もう少しサイズが小さいモデルや、スピーカーを車のダッシュボードに固定するためのアクセサリーなどもボーズには積極的に拡大してほしいと思います。

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スマートエレクトロニクス・ライター
山本 敦

オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はオーディオ・ビジュアルからIoT、ウェアラブルまでスマートエレクトロニクスを幅広くカバー。ヘッドホン・イヤホンは毎年300を超える新製品に体当たり中。国内・海外スタートアップの製品やサービスを多く取材、開発者の声を聞くインタビューなどもしています。
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