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ガパオにカレーにカオマンガイ!

#KTちゃんとゆく、タイ政府公認の「泉州屋台」とは?

author: Beyond magazine 編集部date: 2024/09/14

海外旅行の楽しみといえば、やっぱり“食”。異国情緒溢れる内装に、日本食とはひと味ちがう新鮮なメニュー。すこしチャレンジして初めてのメニューを頼んでみれば、大好物になることも! そんな体験が実現できるスポットが、実はここ東京にあります。その名も「タイごはん 泉州屋台」。東京タワーから歩いて10分という立地にもかかわらず、訪れればすぐにタイ気分を味わえると評判だそう。

 

今回は、今年の2月にタイ・バンコクでレコーディング・撮影を終えた#KTちゃんと「泉州屋台」を訪れて、美味しいタイごはんをいただきながら、旅の思い出を振り返ってもらった。

#KTちゃん

2004年、横浜生まれ。Artist / Rapper。2022年、高校生RAP選手権でフリースタイルデビュー。「KT劇場」と呼ばれる独特のラップスタイルで注目を集め、同年の戦極MCBATTLE新人賞を獲得。2023年3月には史上最速で両国国技館の舞台でのMCBATTLEを経験。同月にアーティストとしてストリーミングデビューを果たす。楽曲「BaNe BaNe」はMV関連動画含め1000万再生超え。2024年6月、アーティスト活動に注力するためMCBATTLEを卒業。10月6日、初のワンマンライブを渋谷WWWにて開催予定。

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港区にあらわるタイの装い

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都営三田線の「芝公園」から歩いて5分ほど、観光客で賑やかな通りを横目に路地に入ると、突如ビビッドな色彩の看板、そしてトゥクトゥク(三輪自動車)が目に入る。入口から異国情緒溢れるこの場所こそ、タイ料理店「泉州屋台」だ。

営業時間は11時から14時まで、ディナーは金曜夜の予約制のみと限定的な営業スタイルでありながら、お店の醸すムードや料理の味わいが、まるでタイに来たような気分が味わえると評判。ときに“東京で一番タイに近い楽園”と称されることもあるほどで、タイ政府の商務省によって政府公認の太鼓判まで押された貴重な店でもある。

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浜松町・大門というオフィス街の一角にあることから、お昼どきは多くのビジネスパーソンで賑わう

 さっそくビニールカーテンをくぐってお店の中へ入ってみる。すると、香ばしいタイ料理の香りに包まれた空間にこれでもかというほど鮮やかなテーブルと椅子が並び、さらに壁じゅうにもタイ語で書かれた看板や雑貨が並んでいて、まるでバンコクの街中にある食堂に来たような高揚感が味わえる。さっきまで東京のど真ん中を歩いていたのに。

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店主の江南譲治さん

これら店内にあるものは店主の江南さんが実際にタイの蚤の市などで仕入れてきたものだそうで、どうりですこし“使われている”感じがある。しかし、まっさらな新品にはない佇まいが、さらに現地の食堂に来たような気分を高めてくれるのだ。

取材陣がすっかりタイ気分になったところで、#KTちゃんが到着。まずは店内を見てもらいながら、タイへ訪れたときの話を聞くことに。

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――このお店へ来るのは初めてですか?

初めてです! でも、もうタイに戻った気分になりますね。顔がどん!って印刷されたジュースのポスターとか、あったなーって思い出します。あと、入口にあったトゥクトゥクもタイに行ったときにMVの撮影で乗ったんですけど、ジェットコースターみたいで楽しかった気持ちまで思い出しました(笑)。

――タイへはどんな目的で行かれたのですか?

『choma! feat. Bryn, IIVY B』という曲のレコーディングとMVの撮影、それとフォトブックの撮影のためです。この曲は初めて海外のラッパーとコラボする作品で、韓国のBrynちゃん、タイのIIVY Bちゃんと一緒に3人でレコーディングしたり、ナイトマーケットで撮影したりして楽しかったですね。滞在したのは、だいたい5日間くらいかな?

#ktちゃん / #KTCHAN 『choma! feat. Bryn, IIVY B』 1st Digital EP『Oneder』収録曲。男性に対する「ちょっとまって!」な思いを綴った初の海外コラボ作品

――初の海外コラボ、いいですね。海外に行くのはいつぶりでしたか?

実は、今回が初めての海外だったんです。だからなにもかもが衝撃で。私がタイに行ったのは2月なんですけど、日本の2月ってまだまだ寒いじゃないですか。でも、タイに着いて飛行機を降りたら、急に蒸し暑くて。「少し移動しただけで、こんなに温度差を感じることあるんだ」って衝撃でしたね。

あと、滞在中は毎日レコーディングや撮影で予定がパツパツだったんですけど、日本とは時間の感覚が違うというか。日本で同じようなスケジュールを過ごしてるとせわしなく感じてたと思うんですけど、タイは時間がゆっくり流れているような感じがして、終始リラックスして過ごせたのが不思議でした。すっかりタイのムードに飲み込まれちゃったのかな。

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――初めての海外でもリラックスして過ごせたんですね。でも、言葉が違うことに戸惑いはなかったですか?

ちょっと大変だったけど、BrynちゃんとIIVY Bちゃんとは、使える範囲の英単語を使って片言で話してました。でも、「タイ語ではこれなんていうの?」「日本語ではこれなんていうの?」とお互いの言葉を覚えながら全4ヵ国語が飛び交うようなシチュエーションはカオスで楽しかったです!

あと、飲食店でタイの方とお話しするときも英語で話してたんですけど、「ขอบคุณ ค่ะ(コップンカー/ありがとう)」って言うと微笑んで温かい笑顔で「コップンカー」って返してくれるのが嬉しくて、滞在中に300回は言ってたと思います(笑)。

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ナンバープレートの「555」の数字は、タイ語で「ห้าห้าห้า(haa-haa-haa-)と読み、笑いをあらわすスラングだそう

――海外旅行では、知らない言葉を覚えていく楽しさもありますよね。

タイにいるとき、IIVY Bちゃんと話すなかで日本語の「あれ?」って言葉がタイ語だと「ニナ?」というと知って曲の中に何度も散りばめたりして。その国に行って現地のラッパーと作るからこそ生まれるものもあるなあ、と思いました。

ナンバーワンメニュー「カオマンガイ」を実食!

#KTちゃんに実食してもらう前に、もうすこしだけ「泉州屋台」について紹介したい。

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ガパオごはんとグリーンカレーのセット(+目玉焼き) 950円。ガパオ(タイのホーリーバジル)とひき肉の香りが食欲をそそるガパオごはんは、揚げ焼きされた卵と食べればマイルドな味わいに。青唐辛子をつかったグリーンカレーはピリッと辛いものの、コクのあるココナッツミルクの旨みがくせになる

このお店は2017年にオープンし、今年で8年目。その前からキッチンカーを営んでいたという店主の江南さんだが、実はキッチンカーを始める以前は大工をしていたそう。実際に店内のキッチンや外観の一部の造作は江南さん自らが施工している。

大工を辞めた江南さんは一念発起して東京でキッチンカーをはじめ、試行錯誤を重ねるなかでカレーの奥深さに魅了され、なかでも評判だったタイカレーを研ぎ澄ませていくかたちで今に至ったのだという。

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店名の“泉州”は江南さんの出身地、大阪の泉州地域に由来しており、地元を代表する屋台になるためにと、場所を東京に移した今も店名に残されている。

メニューのこだわりについて聞いてみると、ずばり「現地で食べた味を再現すること」と明言。タイに40回以上も通い、現地の味を食べ続けている江南さんだからこそ説得力のある言葉だ。

このお店の看板メニューは「カオマンガイ」。ランチどきは行列もできるほど人気なメニューを早速#KTちゃんに食べてもらいながら、話の続きを聞いた。

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カオマンガイ(スープ付き) 900円

――タイでもカオマンガイは食べられましたか?

5日間色々なものを食べて、どれも美味しかったんですけど実は心残りがあって。時間と胃袋が足りなくて……食べたかったのに、カオマンガイだけ食べられなかったんです! 日本でも食べたことないから、事前にチェックして「絶対に食べるぞ」って意気込んでたんですけど、やっと食べられるのが嬉しいです。

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――初めてのカオマンガイ! どうですか?

ん~~! おいしいです! このかけるソース、結構辛いんですね。このソース、にんにくが効いててピリ辛でめっちゃ好きです。でもソース以外はあっさりしてて食べやすいので、これなら毎日食べられますね。毎日食べたい! 横についてるきゅうりも飾り切りしてあってかわいいし、食べるとさっぱりできるし最高ですね。やっと食べられて本当に嬉しい……。

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――辛いものもお好きなんですね。

大好きです。なので、タイに行ったときもガパオライスとかカレーとか、色々辛いものがあるって事前にチェックしてて。一番のお気に入りはガパオライスでした!

ただ、びっくりしたものもあって。甘いもち米とココナッツミルクを和えて、そこにマンゴーをのせたデザート(カオニャオマムアン)は「え~!甘いお米~!」って驚きました。あと、コンビニで買うお茶がほぼ全部砂糖が入っていて甘かったり、日本では味わえない衝撃もたくさんありましたね。

――そういう驚きも海外旅行の楽しさですよね。結構、事前に調べて行かれたんですね!

はじめての海外なので(笑)。どこにどんなお店があって、どんなものが食べられるとか調べつくしました。「街の左側は神社仏閣が多いんだ、右は原宿に似てるんだ」とか覚えたり「カオニャオマムアンはこのお店がおいしいのか」ってメモしたり、できる限り事前にリサーチして挑みましたね。

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――初めての海外に行ってみてどうでしたか?

海外って、行こうと思えば数時間で行けちゃうんだ!って発見がありました。Brynちゃんが住んでる韓国なんてもっと近いし、そこにはまた違う美味しいものも、知らない文化もあるし。あと、言葉が話せなくても意外とジェスチャーと笑顔だけでも人と繋がれるんだってことも実感できたので、いろんな国に行って積極的にコミュニケーションを取ってみたいなって思いました! もちろんアーティストとしてアジアツアーもしたいし、世界を冒険するようなことをどんどんやっていきたいと気持ちに火がつきました!

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――夢は膨らみますね。最後に、海外旅行での準備におすすめなことはありますか?

本を読んだり調べたりして、旅行先の街や文化をたくさんリサーチしておくことです! 事前に情報を取り入れて詳しくなっておくことで、経験してないことでも旅先でチャレンジする気持ちがすこし軽くなると思うんです。一切知らない食べ物はチャレンジしにくいですけど、どんなものが入っているか知っていれば「食べてみようかな?」って気持ちにもなれるじゃないですか。

海外じゃなくても、東京のお店について調べてみることで、この「泉州屋台」さんみたいなお店が見つかるかもしれないし、もしかしたら、私の地元・横浜の中華街なんかも事前に調べてから気分を高めて訪れれば、海外気分になれるんじゃないかなって思います! つまり、旅行気分になれるポイントは、事前にしっかり調べて気分を上げておくことかもしれません(笑)。

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タイごはん 泉州屋台

住所:東京都港区芝公園2丁目2-10
電話:03-3434-8180
営業時間:月〜金 11:00〜14:00(品切れ次第終了)
/金 18:30〜22:00(要予約)
定休日:土・日・祝日

Instagram:@sensyuyatai

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Beyond magazine 編集部

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