miuの“PMSのつらさ”を救う豚骨醤油ラーメン

生理前の1～2週間、人によって体や心に不調が現れる人がいる。これらの不調を総称して「PMS（月経前症候群）」と呼ぶ。疲れやだるさを感じたり、頭や腰が痛んだり、症状は人それぞれで200種類以上にも及ぶと言われている。さらに、不安や緊張を感じたり、イライラしたりするといった精神的な不調が強い場合は、「PMDD（月経前不快気分障害）」と呼ぶこともある。miuさんもPMSに悩んだ過去を持つ。

――miuさんは、PMSのどんな症状に悩んだことがありますか？

1番ひどかったのは20歳の時でした。それまでも少し腰が痛くなったり顔や身体がむくんだりすることはあったけれど、20歳の時に急にひどくなって。なんかイライラするなと思った3秒後には涙を流しているくらい、情緒不安定になっちゃったんです。眠いし身体の調子も悪いから仕事にも集中できないし、それによって余計にやるせない気持ちになって自分を責めたりしちゃって。

――少し苦しくても、なかなか仕事場や学校では言い出せなくて自分を責めてしまうという人は多そうです……。

そうですよね。PMSの症状がない人もいるし、特に男性にはなんだか言いづらいなと思って言えないまま、勝手に「なんで理解してくれないんだろう」という気持ちになってしまった経験が私にもあります。今思えば、周りの人にも言えばよかったんですけどね。

そんな中で、「なんなんだろうこの症状は？」と思って調べて、初めてPMSというものがあることを知りました。同じような経験のある人が自分以外にもたくさんいると知っただけでも、ちょっと気持ちが楽になりました。

――20歳の時は1番症状が重かったとのことですが、その後、何か対策をして改善したのですか？

いえ、気がついたら症状は軽減していて、21歳になった頃にはマシになっていました。あ、でもピルを飲み始めたのは効果的だったかも。飲み始めたのはここ数年のことですが、より心も身体も安定したと思います。

――ピルは合う・合わないがあったり、副作用が不安という人もいると思うのですが、miuさんは身体に合うピルが見つかったんですね。

私も不安で、ネットで調べたり周りの人に聞いたり、病院で相談したりしました。それこそ、ピルを飲むと血栓症のリスクが高まるということは知っていたので、少し怖さはありました。でも、何事にもメリット・デメリットがあるよなと思い、とりあえず試してみることにしたんです。試してみて、自分にとって良いことの方が多かったら続ければいいやって。

結局、最初に試したピルは、不正出血が多くて合わなかったんですよ。それで、薬を変えてみたらとても楽になり、今飲んでいるものに落ち着きました。

――ちなみに、miuさんはPMSや生理のとき食欲は増しますか？

食欲、あります！　塩分を摂りたくなるんですよね。だから私が大好きなラーメンがピッタリ（笑）。

とはいえ、生理のときってピルを飲んでいてもむくみやすくなるので、それは気をつけています。私の場合はお茶が好きなので、とにかくたくさんむくみに効果のあるお茶を飲むようにしていて。甘えるときは自分の欲のままに甘えつつ、前と後で調整するようにしています。

miuさんの生理前を救ってくれる存在が、大好物のラーメン。今回はmiuさんが10回以上訪れているという新丸子のラーメン店「らーめん 㐂輪」へ。ラーメン好きとして有名なmiuさんイチオシの「らーめん 㐂輪」にはどんな魅力があるのだろうか？

――miuさんが初めて「らーめん 㐂輪」を訪れたのはいつですか？

たぶん、2年前くらいかな。食べたラーメンはみんな写真に撮っているので、カメラロールで探しますね……。

――すごい！　ラーメンの写真だけで、どこのラーメンかわかるんですね（笑）。

わかりますよ～。暇なときはInstagramでラーメンの写真を見て「あ、この店だな」と当てるゲームを一人でやっています（笑）。

ちょうど家系ラーメンにハマったのが2年前くらいなんですよね。それまであまり家系ラーメンにピンと来ていなかったのですが、その年の年末年始に先輩達と4人くらいで車に乗ってラーメンを食べに行くツアーをして。その中で出会った横浜のラーメン屋さんをきっかけに家系ラーメンにハマりました。そんな流れで先輩におすすめしてもらったのをきっかけに「らーめん 㐂輪」にも通うようになりました。

――本当に普段からラーメン屋さんによく通っているんですね。

流石に調整するようにはなりましたが、それでもまだ一般的な頻度よりは高いかもしれないですね。よく友だちから「今〇〇（地名）にいるんだけど、おいしいラーメン屋さん知らない？」って聞かれるんですよ。そういうときは、少なくとも3店舗は紹介します。ラーメンって色々なスープの味があって、意外と好みが分れるので。

地方に撮影に行ったときも絶対に1杯はラーメンを食べています。去年の3月、岡山に行ったときは良いラーメン屋さんが多くて、1日に3軒もラーメン屋さんをハシゴしちゃいました。

――そんな中で「らーめん 㐂輪」のラーメンにはどんな特徴が？

見た目からして「豚骨スープ！　油！」みたいなこってりな味を想像しますが、㐂輪のラーメンはコクがあるのに食べやすくて。脂っぽくて肉肉しいラーメンではなく、まろやかな塩味という感じで、すごく好きです。

数あるラーメン店の中でも、推しのひとつが㐂輪のラーメンです。結構遅い時間まで営業されているので、こっち方面で仕事した後に寄ることもよくあります。もう10杯以上は食べていると思います。

久しぶりに訪れたという「らーめん 㐂輪」。miuさんは実際に、PMSや生理のときに食べたくなるというメニューを注文。ラーメンラバーによる実食レポートをいただきました。

――どんなメニューを注文しましたか？

PMSのときに実際に食べる、ラーメンにほうれん草のトッピング、それから半ライスと、今日は生玉子も頼んでみました。ラーメンは麺硬め・味ちょっと濃いめで！　やっぱり生理前になるとお腹が空くので、ガッツリ頼みがちです（笑）。

――食べてみて、味の感想をお願いします！

いつもの通り、コクがあるのに食べやすくておいしい！　豚骨が強過ぎないので、豚骨のガツンと来る感じが苦手な人にもおすすめです。追加したほうれん草もスープの味と良く合っていて完璧。

あと、今日は生玉子も注文してみたのですがこれが最高でした。いつもはただご飯をスープにつけて食べているのですが、玉子もかけることでよりまとまりが出ておいしく楽しめました。しっかり感もあるけど、まろやかで優しさもあるので、生理前の気分が落ち込んだときにもピッタリ。お腹が満たされて、眠くなってきました（笑）。

――お仕事柄、身体作りにも気を付けながら生活されているのかなと思ったのですが、そんな中でもラーメンを楽しむために気をつけていることはありますか？

やっぱり食べるものの影響は大きいので、食べるタイミングは気にしているのと、普段はできるだけ身体に良いものを吸収した方がいいとは思います。それに、身体ってやればやるだけ結果が出るので面白いんですよ。自分の身体ってこんなに変わるんだって実験のような気持ちで食事を調整したり、運動したりしています。

それでも、ラーメンはやめられませんね。小麦に油に塩分にとてんこ盛りのラーメンって、消化に悪いし、肌にも良くないんですよ。でも、好きになっちゃったものはしょうがない（笑）。好きなものを我慢してストレスを溜めるのもよくないから、前と後で調整すればいいやという気持ちでラーメンは思いっきり楽しんでいます。

――今回、miuさんにお話をお聞きして、ほかの人ともPMSのこともラーメンのことも今日と同じように並列なテンションで話せたらいいなという気持ちになりました。

そうですね。私もすごく仲の良い友だちだったらこういう話もするけれど、正直今はまだそこまで話せる機会は多くないなと思います。特にもっと若い頃は、自分一人でどうにかしなきゃと思っていたな。

でも、私の場合は特に仕事柄、身体のコントロールは大事なので、むしろ大人になってからモデル同士で生理に関する情報交換をすることが増えてきた印象もあります。同じ悩みを持つもの同士、集まれば解決策が見つかるものだなと思いました。性別問わず、まずは周りで自分のことを理解してくれそうな人と話してみることから始めていくと楽になるヒントが見つかるのかもしれないですね。

Text：白鳥菜都
Photo：橋本美花
Hair & Make：小島紗希
Edit：那須凪瑳